1.1月31日(木)、日本政府は、在ベトナム日本国大使館において、障がい者・孤児・枯葉剤被害者の明るい未来のための養育・職業訓練センターとの間で草の根・人間の安全保障無償資金協力「障がい者・孤児・枯葉剤被害者のための養育・職業訓練センター拡充計画」の贈与契約の署名式を執り行った。
(1)供与金額
118,249 米ドル
(2) 要請元
障がい者・孤児・枯葉剤被害者の明るい未来のための養育・職業訓練センター
2.案件内容
(1)障がい者・孤児・枯葉剤被害者の明るい未来のための養育・職業訓練センターは、バクザン省ヴィエットイエン郡ヴィエットティエン村に位置している。
(2)同センターでは、障がい者・孤児・枯葉剤被害者に対して養育や職業訓練(訓練内容:工業縫製、フローラルアート、刺繍等)を行っている。現在50人の生徒を抱えており、バクザン省における唯一の障がい者・孤児・枯葉剤被害者の養育・職業訓練センターとして、その運営を行っている。
(3)同センターの現状は、養育・訓練する環境として不衛生な上に、限られた設備のため、十分な職業訓練・生産を行うことができていない。具体的には、訓練センターでありながら、訓練及び実習を行うための専用の部屋がなく、野外のホールでかろうじて訓練、実習及び生産活動を行っている。現在は機材が不足している中での生産活動のため、収入が思うように増やせない状態にある。また、障がい者・枯葉剤被害者に対してのリハビリについては、必要な機材がないため、職員がマニュアルで手足の運動をさせたり、手作りの階段の乗り降りで練習させたりして対応している状況にある。
(4)このような事情に鑑み、今回障がい者・孤児・枯葉剤被害者の明るい未来のための養育・職業訓練センターは、養育・訓練者がふさわしい環境で生活及び養育・訓練を受けることができるように、新しい教室及び訓練室等の建設や生産活動・リハビリに必要な機材を整備することを計画しており、日本政府として当該機材の購入のための資金を供与するものである。
3.署名式では、鈴木秀生在ベトナム日本国大使館公使とヴー・ティ・チャー・ザン(Ms. Vu Thi Tra Giang)障がい者・孤児・枯葉剤被害者の明るい未来のための養育・職業訓練センター長が贈与契約書に署名を行った。
4.署名式において鈴木秀生公使は、「我が国の支援するこのプロジェクトが、同センターの環境が大きく改善されること、また日本とベトナムの間の友情と相互理解が深まることを期待します」と述べた。
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